■ 年末年始だぞ、双頭会全員集合!







用を済まして
スッキリ爽快な気分で濡れた手を私物のハンカチで拭う
今はやりの青ではなく、
西園の趣味の何故か市松模様のハンカチ

「・・・・・・渋すぎる」

微妙な感想をいつもながら覚えて仕方がない
そのハンカチをポケットにしまった所で、

「おやーーーサラリーマン、何故ココにいる」
「・・・・・宮、さん」

のんびりとした歩調で廊下の向こう端から歩いてくる人物
俺の背中にいらん模様を書いてくれた張本人
彫師の宮だった

「どうも」
「はい、どうもーーてかその敵意剥きだして睨むの止めて、俺は仕事なんだから」
「でも睨まないとやってけないんで」
「・・・・・あっそ」

目の前まで近づいてきた男の顔を睨み上げる
男らしい端正な顔が苦笑に歪む

「断れないんだって、分かるだろ?あの西園だぜ」
「それも分かってます」
「あの人ってば理屈が通じねーからよ」
「それも・・・・分かってます」

理屈どころか普通とか通常とか
この世の中にある、
一般常識が欠けた人物だから
何処に置いてきたのか捨ててきたのか
そこも問題でもあるけれど、
だからと言って周りがそれを無くて普通と思うのもどうかと思うのだ

「あ、でもそうか」
「は?」
「もうアンタ西園の人間って事になるのか、だからいるんだな」
「・・・・・・なったつもりはありません」
「背中に名前書いてあんじゃん」
「・・・・・・・」
「だから、睨むなって」

いらんことを言う宮の顔をコレでもかと睨みつける
睨みつけるだけじゃ気がすまないので、
心の中で・・・・てか小さな声でブツブツと文句を垂れた

「文句って言うか呪詛に聞こえるのって俺だけか?」
「気のせいです」
「まーーまーー・・・・礼と言っては何だか、美味い酒飲ませてやるよ」
「・・・・・は?」

ブツブツ文句と言う名の呪詛を垂れ流していた俺にそんな宮の言葉
美味い酒?
それはなんぞや??
そんな気で仰ぎ見ればニヤリと男らしく笑った

「あっちじゃ気ー使って飲んだきしねーだろ?」
「はぁ・・・・まぁ」

俺はあまり知らないけれど、
まーそこそこ気は使うな、
あの斉藤さんも菅も・・・・寧ろその親玉の悪玉菌こと西園だって、
挨拶回りしてるくらいだモンな
それはそれは気を使う場面かもしれない

「で?」
「あそこはお偉いさんの集まる所で、もう一つ宴会場があんだよこの屋敷に」
「・・・・もう一つ?」
「っそ、下っ端が集まって飲んでる場所」

それは初耳だった、
面白そうなのでついていく事にする



→ その前に行くことを伝えるのにいったん戻る

→ 伝えるのがメンドイのでそのままついて行く





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宮が登場です
微妙な人気の風女ちゃんです
どっちに行きますか(笑)