■ 年末年始だぞ、双頭会全員集合!










宮の誘いに、
取り敢えずはそっちに行くことを伝えてから行くと答え
その場を分かれた
で、
段々と酒の威力に潰れ始めてるらしい大広間にこっそりと侵入
もといた席には斉藤さんのみが座っていた
するりと滑りこむと

「遅かったな?」
「はぁ・・・・迷いました」
「だろうな」
「迷ったくちですか?」
「初めて来た日はな」

どうやら通らなくてはいけない道のようでうある
疲れたように息を吐いて、
差し出されるビールをコップで受け取る

「しかし・・・・・凄いことになってますね」
「これは序の口だ」
「序の口・・・・」

飲めや歌えや、
ドンちゃん騒ぎの目の前の光景
混ざりたくは無い

「去年はな〜凄かったしな〜あれは悪夢だな」
「去年って・・・・悪夢になるほど?」
「ひどい惨劇だ」

それはもうそうなのだろう、
あの斉藤さんの表情が苦痛と言うか何と言うか言葉で表すのが困難な表情をした
そんなにも・・・・・

「そう言えば菅は?」
「あいつは逃げた」
「逃げた?どこへ?」

逃げたと言うのは帰ったと言う意味なのだろうか
そう、思って聞き返せば

「もう一つの宴会場」
「あぁ・・・・そっちですか」
「知ってたのか?」

俺がそう応えたのが不思議だったのか、
斉藤さんがこっちを見た
軽く目が見開いている

「いえ、先ほど知りました」
「ほ〜誰に聞いた?」
「宮に会ったんです、で行かないかと誘われたんで」
「そうか・・・・・行くか?」
「行きますよ、どこですか?」

言えば斉藤さんが徐に立ち上がった
その後に続いて廊下へと出る
迷い無く廊下を歩く斉藤さんに感心しながらいると
急に立ち止まった

「?」

どうしたのかと前を見ると、
一人の男が目の前に立っていた

「こんばんわ、」
「おぅ」

低い声が斉藤さんの声に応じる
チラリと見ると精悍な男の顔
この世界に生きるだけの場数を踏んだような強い視線とぶつかった

「それが噂のアレか?」
「そうですね、」

ニヤリと細まった瞳が俺を貫く
軽く悪寒が走る強い視線に、
こくりと息を呑んだ

「面白い男だな」
「でしょうね・・・・だからウチの人も気に入ってるのだと思いますよ」
「そうか・・・・ところで、あいつを見なかったか?」

ふいっと離れた視線に、
息を呑んだまま止めてしまって息が漸く本来の動きを取り戻す
怖い
そうとうに目の前の人物が怖いと思った
何だ、
何なんだ!?

「あちらに行ってるそうですよ」
「そうか、後で顔見せる」
「伝えておきます」

片手を上げて横をすり抜けていく男
斉藤さんに倣って頭を下げた

「・・・・大丈夫か桂木?」
「な、何だあの人」

後姿を目で追って呟くと
苦笑を零して歩き始める斉藤に続いた
歩いて前を向いたまま

「あの人は座木(くらき)組組長の座木(ざき)さんだ」
「・・・・はぁ」

絶対にタダモンじゃないことは確実だ
この世界に疎い俺だってあの雰囲気を身近に感じれば
そんな役職についてそうだと思うだろう
実際に就いてるのだし

「敵にさえ回さなければ何の害も無い人だがな」
「絶対に回りたくない」
「賢明だ・・・・っと、ここだ」

軽く笑った斉藤さんが、
からりと戸を引いた










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同じ漢字で読み方変えてスイマセン・・・・!
そしてこの選択形式がもの凄くメンドイ事に気づきました!!