□ Sugar Day ---------------- 猟奇的な彼氏 1













その人の名は、

葉月 誠 - はづき まこと -
安良川高校3年 17歳
身長 171cm 
髪の色 黒に近い茶
瞳の色 灰(カラコン使用)

特記事項
アラ高の狂犬
不機嫌時に近寄れば死期が近まるとの噂















「噂ってか、真実でしょう!?」

俺、桜木 倭 - さくらぎ やまと -
は身をもって実感する
安良川高校に入学して早数ヶ月、
たった数ヶ月で入院を覚悟した
その理由は?

目の前に、
この学校の裏の噂の中心人物である
アラ高の狂犬
一体誰がネーミングしたのかと疑問に思うほどの古臭い、
くさ過ぎる通り名だろうか
一昔、
俺からしたら二昔前のネーミングセンスだと思う
てか俺だったらゴメン被りたい
いや、
有り得ないけどさ

で、
そのアラ高の狂犬こと、
葉月 誠センパイが目の前にしかめっ面で立っていたからである

「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」

ここ最近、
ついてないと思った
そしてココ最近、
人の目が哀れに満ちていた

こんな理由だったとは・・・・・







一週間前

「おっはーや〜まと・・・・・てか、どーしたん?何か元気ねぇな〜?」
「・・・・・・・山崎、」

朝登校して席についた瞬間、
目の前に座っていた友人が振り返って聞いてきた
それに挨拶を返しながらカバンの中身を出す

「うん・・・・・」
「テストの範囲の広さにでも悩んでんのか?」
「まさか、山崎じゃあるまいし」
「その最後は余計よ?」

ベシっと頭を叩かれて苦笑うと
いや、そりゃ〜テンスとの範囲の広さには少しばかりびっくりはしたけど、
悩むほどではない
ましてや山崎みたいに感を頼りにしたヤマ当てに精を出してるわけでもない

「う〜〜ん、何か最近・・・・・視線を感じるんだよねー」
「・・・・・・はぁ?」

そう切り出すと、
案の定山崎は怪訝な顔をした

「何それ?」
「分かんないよ、俺だって最近気づいたばっかだし」
「・・・・・気のせい、とかは?」
「思ったけど、かれこれ一ヶ月は感じてるんだけどね」
「・・・・・・・」

そう、
かれこれ一ヶ月前よりこの視線を感じている
最初は山崎の言う通り気のせいかと思った
ただの思い違いだと思った
でも、
気のせいでも思い違いでもないと思うんだよねこんだけ続けば

「自意識過剰だと思われたくないから言わなかったけど・・・・なんか気になって
「いや・・・・そうは俺は思わないけど、しかし一ヶ月もか?」
「うん」
「気味ワリーな」
「すっごくね、」

そりゃーそうだろう
姿なき視線は気味悪い通り越して怖い
ちょっとだけストーカーに苦しむ芸能人や女の人の気持ちが分かってしまった

「あとさー」
「ん?」

こっからが一番大事だと思う
って言うか最重要

「何だかよ〜〜〜くね、」
「ん」
「・・・・・・葉月センパイを見かけるんだよ」
「・・・・・・・はぁ!?」

その名前を聞いた瞬間に山崎の顔色が変わる
変わってガタリと俺から少し遠のいた
いや、
何だかその反応少し傷つくんですけど

「な、ななななななな、な、な、何で!?」
「山崎ドモリすぎ」
「だってお前っ・・・・あの狂犬だぞ!?」
「あ、馬鹿!!」

大声でその言葉を言った次の瞬間、
クラスメートが顔色を変えて俺たちの周りから壁際へと逃げて張り付き、
挙句にはその名前の人物がどこにいるのか!?
と、激しく周りを見渡している

「ばか!もーー大声で言うなよ!」
「だだだ、だって!」
「だってじゃないって!・・・・ゴメン、みんなーいないから気にしないで!」

クラスメート達にそう、声をかけるも
数分は疑心暗鬼にかかったように椅子に座らずにきょろきょろとしながらいつでも逃げられるようにしていた
うん、
その気持ちは分からなくはないけど、
少しは皆落ち着いてー

「て、てて、て言うか・・・・・それってどー言うこと?」
「うん・・・・行く先々で目にするんだ、」
「・・・・・・」
「いや、ほらすっげー怖い先輩だって色々周りが言っていたから気になってたのかとも思ってたんだけど、」
「だけど?」

葉月センパイは凄く凄くこの学校では有名だ
かの『四天王』と同じくらい有名なのだが、
あまり世間ではと言うかご近所地域では知られていない
なぜなら葉月センパイが噂されるのが大嫌いだからである
ましてや自分のことが話題に上がるのでさえ嫌がる
もし噂したり少しでも話題に上げようものなら・・・・・
ドコからそれを聞きつけるのか、
ボコられる、
らしい
噂でしか知らないけど!

「嘘だろ・・・・・」
「俺だって信じられないよ、だって・・・・色々聞いてたし」

そう言うことを何度となく小さく聞かされていたので関わりにあわないように気をつけていた所為かなんなのか、
気にしすぎていた所為なのか、
ものすっごく目にしたのだ

行った先の図書室にいたり、
移動教室に向かう先での廊下、
階段を上がる時、
下りる時、
登校時の下駄箱・・・・てか3年と1年じゃ違うのに何でいるんだ?
下校時の校門の所だったり、
もー半端じゃない
行く先々だ気のせいなんかじゃない
思い違いだってない!

「会いすぎだな・・・・・・」
「だよね?」
「・・・・・うん、」
「しかもー」
「まだあんの!?」

あるんだなー
もうちょっとだけ凄く気になることが、

「な、何!?」
「うん・・・・・『四天王』に話しかけられまくる」
「・・・・・・・はぁ!?」

山崎、
その返し方3度目だって気づいてる?
てか好きなのか、その反応の仕方

「最初はすっごくびっくりして何言われたか覚えてないんだけど、」
「・・・・・・・」
「ココ最近のは覚えてるけど言われてる内容の意味が分からないんだ」
「・・・・・・・」

四天王の2人、
高梨センパイと伊川センパイは何だか人の目の前に来ては馬鹿笑いをして、
俺の肩をバシバシ叩いてはまた涙を流して笑い、

伊 『ぎゃっははっははっは!!サイコーまじサイコー!!』
高 『だっははっははっはは!!スゲーよお前マジでスゲーよ!!』

誰がコレで内容を理解できようか?
つーか先輩達、
人を指差して笑うのは礼儀に反してると思うのですが・・・・・

で、後にまた一人
遠野センパイが前から眠そーにしながら歩いてきたかと思うと、
俺に一枚の布を渡してきた

遠 『・・・・・やる、ここ一番には着ろ・・・・・』

どうやったらこの布をくれた理由が分かりえようか?
ちなみにそれは布ではなくって一枚のTシャツ
しかもバックプリントとして文字が・・・・・あぁ、コレが噂のと思った
『必勝祈願』
と書かれていた
俺は何と戦って勝てば良いのか少し悩んだ

で、最後にも一人
管波センパイが図書室で勉強をしていた俺の前に座って小さな声で、

管 『お前にはこれから迷惑をかけると思う・・・・けど俺にはどーすることも出来ない、だから頑張れ、うんそれだけだ』

だった、
今現在進行形で先輩のお友達様お仲間様に迷惑をかけられているのですが、
それ以上ですか?
その背中にこの言葉が出掛かったが寸での所で止めておいた
したらドアの前で振り返って

管 『胃が痛んだら言えよー良い薬も良い病院も知ってるから教えてやるから!』

って言われた、
一体俺にどーしろと!?本気で悩んだ

「意味ワカンネー」
「だよねーそれに、3年生の殆どにすっごく哀れみに満ちた目で見られるんだ」
「・・・・・えぇ??」
「同情されるような事なんてないのに・・・・・それはすっごく気になる」
「なるな・・・・・」

でしょう?
そう聞き返して、
一時間目の教科担当の先生が来て一時切り上げとなった
前を向いた山崎の後頭部越しに黒板を見やる
白いチョークで書かれている古文が、
その日は頭に入らなかった










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続き物にしてしまった
でも次で終わります
思った以上に長くなって焦っています

猟奇的な彼氏・・・・・パクリじゃないよ!
ちょっとだけ参考にさせてもらってるだけだよ!←ぇー
ちなみに、
元祖猟奇的な彼氏は久保ちゃんです
このお方しかいないでしょー
元祖ワンダーボーイがオーウ●ンのように
スイマセン、
終わったのに引き出して(笑)

だって好きなんだもん!!
リバ●ールの頃の何試合か録画してるんだよー