□ 光の羅針盤 □








向かう先には何が見える?



行き着く場所には何がある?


取り敢えず

僕が目指すのは





目的地!!







「ドコだよっリズの部屋!?」










記憶をさかのぼる事、約5分前
たった五分での迷子
建物の中で迷子って小学校までか低学年までって言う規定があると思うけど!
え?ない??
いや僕の中ではあるんで、あしからず!!
取り敢えず、今日はリズが忙しいって言うからニトが相手してくれてた。

「アリス様、今日は少しだけこの世界の常識を知ってもらいたいと思います。」
「おう!ドンと来い!!」

聞く気満々!!態度悪く!!
机の上にデロ〜ンと寝そべる僕の頭を容赦なくベシリと殴る。
結構痛い・・・・

「いちゃい・・・・・」
「宜しいですか、アリス様?」
「はい・・・・・」

キレ〜〜〜イに笑顔を浮かべられて言われちゃ、おふざけする訳にもいかなくて居住まいを正す。
それに気を良くして、ニトも目の前に座った。

「アナタ様相手ですから大まかに言いますが」
「うわ〜遠まわしなバカ呼ばわりだよこの人・・・・」
「話しの腰を折らない。」
「いえっさー」
「取り敢えず、この世界ではアナタ様の世界での常識を上回ることでしょう。」

どういう意味?
大まか過ぎて余計に分かんないんですけど?

「と言うより、アリス様の世界での非常識が通用する世界だと思います。」
「・・・・ふ〜ん・・・・・」
「ちゃんと聞いてますか?」
「聞いてはいるよ?」
「理解はしてないのですね・・・・」
「おふこーす!」
「何語だか分かりません。」
「僕も!この場合とかに使うかは謎!」

イイのかな?
使っていい言葉だったかな??
響き的には似合いそうだったので使ってみた。
答えを求む!!
でも洲先輩いないから無理、
・・・・ちゃびちい・・・・・

「で、どう言う事が常識になんの?」
「そうですね・・・・先ほど聞いた話しでは・・・・アリス様の世界では、魔法も不思議な力も不思議な生き物も何もお話しの世界もしくは聖書での話しなのですよね?」
「まぁね・・・・現実は小説よりも奇なりという諺もあるけど・・・・うん、そう。現実には額に稲妻がある少年はいないね、役やってる子はいるけど。」
「そんな人は知りませんが、取り敢えずこの世界はソレが全部存在します。」
「・・・・・・・・は?」

ダニ●ル君が?
いやいやいや・・・じゃなくて、稲妻少年が?

「訳すとサンダーボーイ?・・・・何か違う・・・・・」
「誰ですソレは?」
「独り言です。」

訝しげてるニトに手を振って話しの続きを即す。

「魔法もあります、神もいます悪魔もいます死神もいます。」
「わ〜ぉ・・・・」
「そして、今は比較的平和ではありますが戦争もあります。」
「戦争反対民族国家なので、カンベンです。」
「そのようですね・・・・」
「てか、僕が住んでる国だけね?他の国は今でも戦争してる。」

ドコとドコの国が戦争をして、爆弾作って人殺して土地を汚す。
そんなニュースを見てる。
本で見た、
映画でも見た、
教科書でも教えられた、
全然そんな事には係わらない国で育ったから現実味には欠けてますけどね?

「そのことを踏まえまして、この城にも色々と謂れがありますので・・・・気をつけてくださいね?」
「・・・・・・・いわれ??」
「えぇ、古いですからね。」
「お化けが出るとか・・・・・??」
「まぁ・・・・出ないと言ってはうそです。」

マジで!?

「見えちゃう?」
「見えますよ。」
「・・・・・・・・」
「お嫌いですか?」

いや、ニトさん??
その質問の仕方間違ってますよ??

「好きな人のほうが、少ないと思いますけど?」
「それもそうですね・・・・でも、日常茶飯事ですので。」
「・・・・・・わ〜ぉ」
「ソレよりも、気をつけて欲しいことがあるんです。」



そんなニトの話しを思い出したのは何でかって??



「い〜〜〜〜〜や〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」




長い長い廊下を爆走する僕の横を、その言っていたモノが一緒になって爆走してるからだ!
いや、待て自分!
お化けさんは爆走はしない!
何故なら足が無いから!!
チラリと横に目線を送れば、青白い顔がニタリと笑みを浮かべた。



「ぎょああああああぁぁああぁぁぁっ!!」





光を求めて三千里!!


今行きます!!