■ 虹色サイクロン-----3












おきゃくがきたよ





よばれてもいないのに


          おきゃくがきたよ


                あれはこどもか?


                    あれはおとなか?


                          おろかものか?


                 むちなやつか?


          なにしにきた?


                なにをみにきた?


                       なにをほしがってきた?





おきゃくがきたよ





                               のぞまれないのに

                のこのこと

          こんな

                                   みすてられたばしょに

                  わすれさられたものがいるところに

                          まがひそむばしょに

                                ひかりがささないばしょに

           あいつがいるばしょに

                                           あのかたがねむるばしょに





おきゃくがきたよ













「はい、ホラーハウス!!」

こわっ!!
くらっ!!
って言うか見ずらっ!

「ま、鳥目じゃなかったことが幸いしてるね!」

暗いところ苦手な人は一歩だって歩けないね!
明かり、
明かりが欲しい!!

「いでよっ明かり!!」

何て言って出るもんじゃないよ!!

「自分っものごっつーーーアホみたいじゃゃん!」

突っ込みくれー!!
誰か俺に突っ込んでおくれー!!

「何て言ってもー誰もいないのでー無理は承知なんですがーえーーっとですねー」

誰もいないんですよねー
いないはずなんですねー
でもねー

「ものごっつぅ、お話し声が聞こえるんですけど!!」

こわっ!!
何、何、何っ!!?
めっさくそコエーーーー!!

「でも、前に進んじゃうのが僕なんだな〜〜いざ行かん!!」

ダーーーーっと走りこめば、
だんだんと声は大きく聞こえてくる、
長く暗い
前なんて一歩先しか見えないのに、
そのずっとずっと奥に小さな光の点を見つける

「お、お、お〜〜〜〜!!」

発見!!
有梨須、いっきま〜〜〜〜〜〜っす!!

ダーーーーーーーーーーーーーーーーー!!

明かりが大きくなる、
大きくなる、
数メートル先まで見える、
声は大きい、


おきゃくがきたよ、

むちなるものがきたよ、

なにしにきたのか?


「のわーーーーーーーー!!」

客!?
バッと明かりが見える場所の入り口へと飛び込んだ、
そこは広い広い広く
大きく高く高く高い天井のある
でっかい部屋だった

「東京ドームって感じ、」

あ、いや行ったことはないけどね?
テレビで見たそんな感じ、
天井円形だし
めっさ高いし、
って言うかーー

「明かりの元がないのに何でこんなに明るい??」

ヒカリゴケか!?
かの有名なヒカリゴケかーーーーーー!!!

「そこのこどもよ、」
「ヒカリゴケヒカリゴケヒカリゴケ!!」
「そこの、こどm」
「部屋にくっつけてピッカリコーーーにしてやる!!」
「そこのこd」
「むしろ、憎っくき宿敵にばら撒いて自然発酵させてやる!」
「・・・・・・・・」
「ぐはっ腐る!!腐らしてやる!!」

ヒカリゴケーーーー!!
でも、どれがヒカリゴケ!?
見たことなかった!!

そこのこども!!
呼ぶなら名前で呼びやがれ!!うっさいんじゃぼけー!!


さっきから後ろでザワザワとーーーー!!
オイラめっさくそ忙しいんじゃ!
ヒカリゴケ採取!!

「さ、ヒカリゴケー・・・・・・・・・・って、え?誰が僕を呼んで?」

思い出してみる、
僕は一人、
一人でココに来た、
誰もいなかった、
誰もいない場所・・・・・・・・・・・・

「っギャーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」

叫んで背後、
そんなに離れない場所で聞こえた声に逃げる、
逃げて振り返る、
だ、だ、だ、誰もいねーーーーー!!!!??
けど、
こ、声だけ聞こえるしーーーー
何さー何なのさーー!
そこには、
ココにはないはずの大木が生えてらっしゃる
え、木?
木が!?

「・・・・・・・・おろかなやつよのう、」
「あたまがよわいのかもしれぬぞ、」
「みればわかるわ、」
「やはりこどもはおろかよの、」

つーーかーーー
むっさ聞き捨てならん言葉が聞こえてるんですけど?
あ、頭が弱いですと!?
そんなん分かりきっとるわ!!

「見ず知らずの他人に向かって、第一の言葉が【頭が弱い】って、アンタ失礼だぞ!!」
「しかしの〜みるからにそうではないか、」
「そうじゃそうじゃ」
「勝手に決め付けんな!っつーかお前らのドコに眼があると言うんだ!?」

木と枝と葉っぱしかネーだろうが!!

「やはりおろかものじゃな、」
「いやはや、ひさしきひとをみたとおもうたらこんなこどもとは・・・・」
「つまらぬな」
「つまらぬ、つまらぬ」

ムッキーーーーーー!!
な、何なんだ!?
めっさくそ失礼なジジイどもだな!!
いや、ジジィかババァかは全然まったくもって分からないけど、
喋り方があのお偉い感じの年寄りくせー!!

「こどもよ、」
「はようここからされ」
「ここはおまえのくるところではないぞ?」
「とりかえしのつかぬうちにな、」
「いのちはおしいであろぅ?」
「さぁされ、こどもよ」
「はようここからされ」

ざわざわと声が大きくなる、

「・・・・・・・・・・っけ!!」

ムカつくジジィ共にんなこと言われて
はい、そーですかー
なんて素直に引き下がると思ったら、
有梨須さんを甘く見てやがる証拠だな!!
そんな素直に引き下がってたら、
ニトさん胃潰瘍にならんっちゅーーの!!

「残念でした!たかだかそんなこと言われたぐらいで引き下がると思ったら大間違いだぞ!!」

ビシーーーっと
カッコ良くポーズを決めて大木古木共に人差し指突き刺してやる!!

「お前らの言うことなんて聞くか!!命短し恋せよ乙女と言ってな!乙女の時間は過ぎるのが早いんじゃ!好きな事してやるんじゃ!」

つかー自分、
言葉の使用方法が微妙だ!
けど、ココまで言ったら引き返せない!
いや、
引き返すつもりなんぞないがの!!



声が聞こえた



「よく来たね、ありす」