儚く散らせて頂戴












取り敢えず、前門の虎・後門の狼





って諺?
ってか言葉知ってますか?
【1つの災いから逃れても別の災いにあう】
例えですって。
辞書で調べたところによると、そんな感じ。
とか暢気なこと言ってられませんよ!!
ちょー危険ですよ俺!!
だって目の前と後ろにタイプの違った全世界を魅了(?)できそうな色男が俺を挟んで如何わしい事しようとしてるんですモン!

いやね、
俺もね、
その色男がお互いにしてるなら恥かしいけど後学のためには目をかっぴらいて見ようかと思ってたんです!
けどね!

そのお二人さんってば、あろう事か俺を2人係で玩んじゃう気なんです!
きゃー未知の世界!?
未知の世界よー!

「って未知との遭遇だったらマジ嬉しいんですけど!!いやっほ〜い!」

思わずそう叫べば、
真後ろの人がブハッと息を吐き出し、目の前の人が盛大に溜息をはいた。

「ぶわっははっっがふっごふっ!!」

↑笑いで死にそうです。
腹抱えて大笑い。
見た目に反した馬鹿笑いです。

「哀流・・・今の状況、分かってるか?」

呆れたような声に、思わず今の状況を確認する。

「ふへ?」

でも、意識がどこかに飛んでいて理解するのに時間がかかる俺の脳みそ。
後ろじゃ、笑いで酸欠になりかけてぜーぜー言ってるのが考え込むのに邪魔だったりする。

「げふっげふっあははっはっはがふっ!!」
「宮古、煩い(怒)」
「だって・・・だって・・・よ!今の聞いたか!?」
「・・・目の前でね。」

何をそんなに疲れたのか、目の前の先輩・・・・・・・千紘センパイが今までの事を忘れたかのように、
てかもうどうでもいいや〜みたいに降参ポーズをする。
それに、後ろの宮古先輩は苦笑いして俺の頭に顎を乗せた。
そうされながら、俯いてしまった先輩を窺ってみる。

「センパイ大丈夫?何か疲れてるよ?」
「誰のせいだと思ってんだよ・・・(疲)」
「宮古センパイ(即答)」
「言いきんなよっ俺じゃねーし!てかお前原因だし!」
「俺〜(疑)??」

えーうそー俺別に何も困らせるようなことしてねーしー!
って不本意だ〜みたいな顔をすると、前についていた両手を拘束され宣誓ポーズのようにされる。

「・・・何?」
「哀流、思い出してみろよ?何でお前が俺らに挟まれてるか?」
「・・・」

何でだっけ?
えーっとたしか、
宮古先輩に部屋に呼び出された。
そんな先輩に有無を言わさず急に押し倒されて悪戯されてるところを、ちょうど訪れた千尋先輩に抱き上げられて助かった〜と思ったら・・・・・・

思った・・・・・・・らぁ!!

「あ゛(汗)!!」
「思い出した?」
「う゛ぅ・・・・・・・」

そうだった・・・・・・・数分前まで如何わしい事されてたんだ!!
青褪めた俺に、後ろの宮古先輩の握るの手の力が強まる。

「・・・・・・・みみみ宮古・・・・・・センパ、イ(滝汗)?」
「ん〜じゃま〜取り敢えず、状況を思い出されたことですし?」
「し(汗)?」
「ち〜ひろっ楽しいことの再開と行こうじゃないか?」
「・・・・・・」

ニヤリと笑いながら、目の前の千紘先輩の名を呼ぶと・・・・・・・俯いていた顔が上げられた。
もっー強烈に壮絶にエロい笑顔!!

「(恐怖)!」
「お仕置き・・・・・・・・だな?」
「スペサルコースで、ね(悪)?」
「イってもイきたりない快感・・・・・・・・味あわせてやるよ、哀流(艶)?」
「待っ・・・・!」

俺の必死の抵抗と拒否の言葉。

「「待ったなし」」



その後、言われたとおりに実行されてしまった俺(涙)
次の日、学校に行けなかったのは言うまでもない・・・・・・・





合掌





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* 登場人物 *

哀流−アイル−
千紘−チヒロ−
宮古−ミヤコ−