■ 年末年始だぞ、双頭会全員集合!!









重なった唇が熱い
ゆるく
ゆるく
とてもゆったりとした動作で重なった唇が薄く開いた舌に撫でられる
身体の中から何かを刺激されるようなモノではなく
凄く安心できるような
癒されるような
気持ちのいい重なり
慰められるような感覚に思わず目の前の久保田さんに縋る
ふっと離れたほんの隙間に微笑まれた

「気持ちいいでしょ」
「・・・・ん、」
「可愛いーv」
「タラシ・・・・そろそろ止めろ、」
「無理かも、ちょっとのつもりがかなりキタ」

頭の上で葉月さんが呆れたように息を吐いて窘める声をつむぐ
けれど目の前の久保田さんは俺の薄く開いた瞳に視線を合わせたままに笑み
軽く首を振る

「キタ・・・・じゃ、ねーよ・・・あの西園のモノだぞ」
「知ってるよ?」
「知ってたら、止まるのが筋だろ?」

絢辻さんも壁に背を預けながら俺たちをジっと見詰めてきた
言葉で止めるが行動は止めることをしない
ただ傍観して久保田さんの意思を尊重するかのような動き

「知ってるんだけどねー・・・・その経緯がね、どうも気に入らないんだよね」
「あぁ・・・・なるほど、」

耳にかかる髪を梳かれて、
その指が首筋を辿る
するりと襟から潜んだ指先が未だかさぶたの残る肩をさする
そこに何があるかを知ってるかのような動き

「桂木ちゃん、背中に何を描いてるの?」
「・・・・・ん、」
「ちょうちょなんて、描いてちゃったりするかな?」

その優しげな問いかけに思考はただ考えることもせずに頷いた
すると一瞬だけ
ほんの瞬きの時間
目の前のきれいな薄い色の瞳に冷たいものを走らせる

「まーそれは追々とお話すれば良いけどね」
「話しだけで済めばな、」
「それは西園次第だね、」

ちゅっと音を立てて目蓋に口付けられ
撫でるかのような動き
それがこめかみにわたりまた音を立てて口付けられ
耳にも舌が這う

「んぅっ・・・・」
「・・・・っと、ここまでかな」

何度も何度も同じようなされて身体に力が入らなくなったとき
絢辻が背を今まで預けていた壁の隣の襖がからりと開いた

「桂木、しんでる・・・・の・・・・・・、」

ひょいっと顔を見せたのは斉藤だった
今の状況に一瞬身体を硬直させ
そして状況を把握して背筋を正せると後ろ手に襖を閉めて廊下へと出てきた

「何、今取り込み中」

俺を腕に抱きとめながら笑いを含んだような声で久保田さんが斉藤さんに問いかけた
酔いが一瞬でさめたような顔
何を言おうとして口を何度か閉じたり開いたりさせ

「久保田さん・・・・」
「んーー?」
「申し訳、ありませんが・・・・そちらをお返しいただけますか?」
「そちらって、どちら?」

分かっていて返す
その間も何度も俺の頬を唇で撫で続ける

「桂木を・・・・です、それは・・・・」
「西園のだから、か?」
「・・・・・はい、」

言葉を濁したそれを敢えて久保田さんが口にすると斉藤はゆっくりと頷いた

「知ってるよ、」
「なら」
「知ってるからやってるとでも言えばいいのかなー」
「・・・・・・」
「でも、まー今日はこのくらいにしておくかぁ」

そう一人頷いて徐に俺からするりと離れた
今まで感じられていた温かみが消えて思わずその服に手を伸ばすと
その手を背後の葉月さんに取られる

「縋るな、抑制が効かなくなるぞ目の前のは」
「・・・・・・」
「わ〜かってるじゃ〜ん、今かなりヤバかったよ!」
「オイ、早くコレ受け取れ」

取られた手を葉月さんは口元に運び小さく指先に口付けると
トンと背中を押し斉藤さんに凭れかかされた
そんな力の抜けた俺を抱きかかえ
奥へと続く廊下を歩み始めた久保田さんたちに

「ご迷惑をおかけいたしました」
「いいえ〜〜〜」
「楽しかったしな」
「あぁ」

振り返りもせずに葉月さんと絢辻さんは手を振り
久保田さんはくるりと振り返って

「斉藤、西園に近いうちに俺の事務所に顔を出すように言え」
「・・・・・・分かりました、」
「逃げんなよー」
「・・・・・・」

けらけらっと笑い
先を歩く二人に続き

「桂木ちゃん、また遊ぼ〜〜な〜〜」

そういい残して廊下を曲がっていった
とたんに静かになる
襖一枚隔てた向こう側はいまだ静けさを取り戻す事無く騒がしいが
窓ガラス越しからくる冷えにキンとした空気の廊下は、
今の俺には心地よかった

「最悪だ、」
「・・・・・・?」




苦虫をこれでもかと言う数を噛み砕いているかのような斉藤の言葉
それは今年一年の苦労を背負ったかのよう
そんな心中を知らず
俺はぼんやりとしているだけだった



おわり




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・・・・・・・・・・・微妙!!
微妙すぎっ微妙すぎるーーーーーー!!
何だこの終わり方!?
意味が分からんっ
ついでに西園ではなくって出たのは斉藤・・・・・!!
予想外ですっ(お前が言うな)


スイマセンっっっ(土下座)!!!