アナタは俺のモノ



その髪も



目も



鼻も



口も



首も



胸も



腕も



手も



足も





アナタを形作る





すべてのモノが





何もかもが





俺のモノ





でも・・・・





アナタのその瞳に映すモノ



アナタが声にするモノ



あなたがその手に抱くモノ



ソレが俺でなくても



赦してあげる



俺の知らないところで



俺の見えないところでだったら



いくらでも好きなことをすれば良い




その手で
遊んでも
壊しても
欲しがって
手に入れて
飽きて
捨てて

また
新しいモノを手にして
好きなように遊べば良い


でも

でも


でもね?




ソレを俺が知ったら












□■小悪魔遊戯 ■□













「・・・・お〜お〜お盛んなこって。」

準備資料室の埃くさい教室で、
呆れたような溜息をこぼした久保田の声に高い棚の上にあった資料に手を伸ばすのをやめる

「は?何が?」
「授業中に良くやるよって話し。」
「だから何の話し?主語が抜けていましてよ?」

久保田の目線の先が今の俺の位置からは見えない
久保田は俺に背を見せて何かを見ているようだった
何がそんなに興味を引くのか、台から降りて久保田に近づく
目線の先では何かがもぞもぞと動いていた

「ねずみ?」
「ねずみにしちゃデカくない?」
「ん〜じゃ〜サカリのついた猫が、こんな埃くさい所でニャンニャン?」
「三嶋君・・・・その年でニャンニャンはないと思いますが?」
「ニャンニャン?」

俺のボケに久保田のボケが重なる
突込みがいないと永遠と続くボケ合戦なのでここら辺でキリを上げる

久保田は見飽きたのかくるりと見ていた方向に背を向けて探していた資料を手に歩き出す
俺もソレに続こうとしたが、
もぞもぞ動いている一人からとある名前を聞いてその場に立ち止まる





今、なんて言った?





「三嶋行くよ〜」
「・・・・・・・・・先行ってて。」
「何で?」
「腹下した。」
「・・・・・・・・ご愁傷様。」
「いえいえ、こちらこそ。」

俺の言葉に何の疑問も突っ込みもなしに出て行く久保田に手を振る
首を竦めて律儀にドアを閉めていくあたり何か感づいたことでもあるのだろう
君の敏感さには感謝する!
そんなフザケタ事を心の中で思いながら不埒な事でうごめく物体に足音も立てずに近づいた










ねぇアンタさっき何て言った?





ソウマセンパイ





って、そう言わなかった?







「セっンパっ・・・ぁっん!」
「う〜ん可愛いな〜」
「あぁっぁ・・・!」

楽しそう
何がって?
余裕に声を出してる相手が、
俺のモノが
見つけたおもちゃで遊んでて
すごく
すご〜く
楽しそう

「楽しそうだね?」
「「っ!!」」

真後ろの、重なった机に軽く腰を乗せながらそう声をかける
声をかけられた二人はびくっと身体を震わせて離れた
組み敷かれた相手は、露な姿
制服のボタンというボタンは全て外されて全開で、ズボンもおざなり程度に纏ってる程度だ
見た目から判断して、
前戯も終盤に差し掛かり後は入れるだけ!
準備満タン!
てトコだろう
そんな事を薄っすらと笑いながら見ていると、俺と同学年であろう相手が顔を真っ赤に染めながら服をかき合わせている
純情な子だ
言っていた通り・・・・

「か〜わい〜」
「っ!」

ふっと笑ってそう言うと、顔をよりいっそう赤く染めて泣き出しそうに顔を歪めてしまった
何て言うんだっけ?
こう言うの?

あぁ・・・・ソソるだ・・・・

何だかぞくぞくした感覚に襲われて、手を後ろにやってよりかかる様に身体を斜めにする

「どうぞ、続けて?俺は全然気にしないから」

そう声をかけるものの、相手の方が萎縮しちゃって萎えたって感じ?
う〜ん・・・せっかくのモノが見れないんじゃ〜つまんないな・・・・
ふぅっと小さく息を吐くと襲ってた相手の方が俺に近づいてきた

「どこから見てた?」
「どこって・・・・つい2.3分前ですかね?たまたま資料を取りに来た教室で不埒な事してる人がいる〜てお友達が発見してね」
「・・・・・・友達?」
「そう、クラスメート。で、誰なのかな〜って思ったら・・・・」

そこでいったん言葉を切って、見下ろしてくる相手を見上げる
その瞳に先ほどまであった欲情が後ろで泣きそうになってる人ではなくて俺に向けられている

ぞくぞくする感覚が増す

「葵の名前が聞こえた」
「・・・・・・・」
「ねぇ・・・・どーする?」

俺と
あっちと、

「どっちが・・・・・・イイ?」

まぁ・・・・聞くまでもないか?
唇を舐めて、
上目に見上げたまま、
そう問えば、
俺を選ぶのは当たり前で、
覆いかぶさるようにキスしてくる葵の腕を掴む
厭らしい音を盛大に立てながら、
貪るように、
まさしくそんな言葉が似合うようにキスをし合った

どれくらいそうしていたのか・・・・まぁ2.3分だろうとは思うけど、
いったん唇を離して、息を吐く
久し振りな感覚に、
俺のほうが息が上がって葵に縋りつくように凭れかかる
その時に見えた後ろの人物

あれ・・・・まだいたんだ・・・・・

呆然と見つめてくる相手に、唾液で濡れた唇に笑みを乗せて

「君はどーする?」

これから、
どうしたい?

「見てく?それとも・・・・・一緒にする?」

最後の言葉は宙に消えたように意味をなくす
その場に呆然としていた相手は逃げるように駆けだしていた

何だ勿体無い・・・・
楽しい時間になりそうだったのにな〜
まぁ・・・・俺のこんな姿見てりゃ〜逃げ出してくもなるか?

ズボンのチャックを手早く外して、俺のモノを咥え込んでいる葵のキレイな髪を梳きながら苦笑を零す
急激に絶頂へと導こうとする葵の手管に目の前が霞む

「あぁ・・・あっ・・・・あぁっぁっぁん・・・・!」

気持ちイイ

気持ちイイ

最高に

気持ちがイイっ

目の前がチカチカする
あと少しで
快感に呑まれる
葵から与えられる
その快感に

「ぃっうんっ・・・・・んぁ・・・・・ぅ!」

あと少し、

あと少し、

あと少しっ


イクっ

その寸前に、
髪を引いて
俺のモノから口を離させる
一気に擦れる感覚で、
絶頂に勢い良く駆け上がった



噴出す白濁



葵の
キレイで
キレイで
可愛いくて
白い
その顔に



俺のモノがかかる



「あぁあぁぁぁっ・・・・んん!!」



気の済むまで葵の顔に吐き出して、
荒い息をつく
やられた本人にしちゃ〜怒るところだろうが・・・・・
やられた葵は、
やった俺の行為なら
何だって
嬉しいんだから
別に気にすることでもない

「ヨかった・・・・・潤也?」

顔にかかったものをペロリと舌で舐め取りながら
そう聞いてくる始末
まぁ
実際
嘘をつこうにも
イイから
正直に
笑みを浮かべて
頷いてやった

「もっとする?」

そうも聞いてくる、
煽られた身体は
今回ばかりは
治まりきれないようだから・・・・・

俺の下に跪いて見上げてくる葵に
屈んで
俺から
キスをする
その顔にかかったものも
一緒に舐めながら

「気持ちよくしてくれるなら・・・・・・」

言葉にして
誘えば
壮絶なまでの
笑みで
頷かれた








アナタの気持ちが



俺以外の方へと



向かなければ



何をしてもイイ



ただ俺だけに



アナタの心が
気持ちが
意識が





すべて俺だけに向けられているなら