神様は何処にいる？

■　神様はどこにいる？

神の存在をココまで渇望したのは初めてだ。

今の状況に至った経緯と意味を誰か教えてください。
俺はこの学院の有名人に囲まれている。
囲まれているならまだ耐えられるような気がする範囲。
けど、絡まれてると言った方が的確。
目の前には、数日前に知ったばかりの生徒会長・仁科先輩。
右隣には関わっちゃ駄目と釘を刺された演劇部長にして生徒会会計・相馬先輩。
左隣には始めて見るけどその存在は前に聞いた２学年一のクール系美人にして副会長・早瀬先輩。
そんな有名人３人。
ちなみに何故か早瀬先輩が俺の首に抱きついていると事を補足しておこう。

説明プリーーーーッズ（汗）！！

「ってちょっと俺の話し聞いてる！？」
「聞いてません（きっぱり）」
「うわっ普通だったらそこは付き合いで聞いてましたとか言うもんだよ？」
「聞いてましたとか言って何て言った？と聞かれても答えられないので正直に返事させていただきました。どこかおかしいですか？」
「全然！スッゲー気に入った！！」

きゃーーとか叫びながら首に巻きつく腕の力が強まる。
何故だか小さいなりして細いなりして馬鹿力の持ち主らしく相当な力の入れようである。
何ですか？
アレですか？
気に入ったとか口で言っておいて実は暗殺目的ですか？
呼吸困難で思考回路が明後日の方向に流れている。
アレに見えるは曾祖母ちゃんだろうか？
いや、曾祖母ちゃんに会った事も見た事もないが・・・・・・

「こらこら～円～そこの子羊君の顔色が紫通り越してドドメ色に変色してるぞ～？」
「つーかさ、ドドメ色って何色だ？」
「聞いた話によると・・・・いや、この色を表現する言葉を俺は吐けない！」
「いや言えるって葵、君は強い子だろう？」
「ううん、美しい子！だからこそ言えない！」
「言っちまえって、すっきりするぜ？」
「何を言う！俺はいつまでも毎日快便だ！！」
「「はい１０点減点。」」

仁科センパイと早瀬センパイの両方から鉄拳を食らう。
相当痛いだろうに笑ってやり過ごす。
痛点ないのかこの人？

「ちなみにドドメ色ってウ●コ色らしいぜ？」
「言ってんじゃん！！」
「ってアンタ！誰が顔色ウ●コ色だって言うんだ！人の顔色見てウ●コ色とか言うな！！」
「あっははは～！久保田君ウ●コ色ウ●コ色って連呼すんなよ～！」
「円も言ってんじゃん！」

廊下の往来でって言うか人通りの少ない生徒会室のドアの前でウ●コ×２と叫ぶ高校生男子。
いたって健全！！

「って全然健全じゃねーだろうが！？しっかりしろ自分！」

「あはは～久保田君が独り言いってる～！」
「可哀相な子～！」
「痛い子～！」

人を指差してゲラゲラ笑うセンパイ方・・・・・・・
殺意がムクムクと湧き上がる。
俺ぐらいの知能の持ち主なら完全犯罪なんぞやってのけられる！
ボロが出たって逃げ切れる自身もある！
ヤルか？
ヤっちまうか自分？
ヤルなら今だな・・・・・・

「ちょっと～アソコの人、殺人犯みたいな顔してれわよ～こわ～～～い！」
「怖～～～イ！」
「お廻りさ～～～～ん！ここに連続殺人犯がいま～～す！！」
「まだ誰も殺してません！！」
「まだ？！まだって事は殺る気！？殺るきだったって言うの！？」
「まぁ恐ろしい子！！」

恐ろしい子！とか連呼しながら次には馬鹿笑い・・・・
誰かこの場から俺を助け出してくれ！
何でこの人らと俺が絡んでるんだ！？
面識なんてついさっきの５分前からだぞ！

「ちなみに俺だったら結婚詐欺ね。」
「あははは～葵似合いそうで怖いし、やりそうだから！」
「やりませんよ！ちゃんと結婚した後に愛を与えてがっぽり貰ってから別れますから！！」

それを結婚詐欺と言うのです。

「円だったら～貢がせ屋だね！何て言うの？気を持たすだけ持たして、貰える物は根こそぎ貰った後は何事もなかったようにするって感じ？」
「うわ！スッゲーーやな奴じゃん！！」
「ってそのまんまだろう！」
「俺はそんな事してないよ！くれるって言うものを貰ってるだけだし！買ってくれるって言うから買って貰ってるだけだよ！！」

それが貢がせ屋と・・・・

「で勿論、桃司はアレね！」
「アレってアレね？」
「何だよ？」
「「横領犯！！」」
「オイオイ・・・・！」
「って言うか現在進行形でそうだけどさ～」
「きゃーー！桃司かっちぇーーーー！！」
「・・・・・俺が動かして良い金を好きに動かして何が悪い？」

開き直ってるよこの人（驚愕）！！

「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」
「っ・・・・なっ何すか？」

いきなり馬鹿騒ぎかシンとして・・・・・真剣と言うか何と言うか、危ない気配を含んだ目で三人が俺に視線を向ける。

「マズイな～マズイこと聞かれちゃったな～」
「そうだね～」
「どうする？どうしちゃう？」
「・・・・・・は？」
「俺の生徒会生命が脅かされるってのもな～在学８年間の培ってきた学歴を君によって汚される？」
「俺の優等生の評価を君に汚される？」
「俺の輝かしいハーレム人生を汚される？」

最後だけスッゲー不純で意味不明。
そこを汚されたからって何になるって言うのだろうか？
・・・・・・・・と言うか、と言うか！と言うかっ！！！

「勝手に喋っておいて・・・・ソレはないんじゃないですか（冷汗）？」
「でも聞かれちゃったわけだし？」
「ねぇ？」
「・・・・・・君には悪いけど・・・・・学園七不思議にでもなって貰うしか・・・・・」
「ぇ？」
「葉山学院の怪！生徒会室に現れるドドメ色の幽霊！」
「それに出会ったが最後！肌をドドメ色に変えられるという不幸が！？」
「【見～～た～～な～～～～！！】」
「「きゃーーーーーーーーーーーーー（喜色）！！」」

・・・・・・・・・・お願いします。
お願いしますから、この場から俺を助け出してください・・・・・・
良い子になります。
予習復習もします・・・・・・・３０分だけを３日置に。
だから・・・
だからっ

神様っ（涙）！！