如何にその人物にとって一撃必殺の攻撃になるかを見極めろっそれこそが勝利者だ!












































「あれっ・・・・・・」

何て思考にのめり込みそうになった所で聞き覚えのある声が目の前から聞こえた
その声のした方向に顔を向ければ、
声を発した人物が、
紙パックのココアを飲みながら呆然と立ち尽くす
まごうことなき一条先輩の姿

「あ、一条センp」

その姿を認めてあげて、
せっかくなので声をかけて
せっかくなので挨拶してさしあげようとしたのに
語尾を攫いやがった

「わおっシショーーー!!」

目をこれでもか!!って感じに見開いて
こっちを指差して怒鳴った
うん、怒鳴った一番最適
つーか煩い
・・・・ん、ししょー?

「やっぱね〜〜コテツだ〜」

その呼びかけに反応を示していたのが、
隣に立つイズ君

「いや、何度も言ってるけど俺の名前はコタツだからっ」
「いや、お前はコタツじゃなくって虎太だろうが」

存在を消していたに近い将馬が思わず突っ込みを入れる
うん、そーだよ!

「「・・・・・・ああっそうだった!」」

さも今気づきました!!的な二人の反応に、
一緒に歩いてきた将馬が深く深〜〜〜〜く大きくため息をつく、
って言うかイズ君が言うならいざしらず、
自分のことにそれでどうよ?
と心の中で突っ込む俺、
うん、優しいな

「って言うかシショー?」

イズ君を指差しながら問いかける

「うん、シショー」

にっこにっこと笑う一条先輩

「勝手にシショーとか呼びやがる」

言葉とは裏腹に笑顔で指差した俺の指を有り得ない方向に折り曲げるイズ君
イッタ・・・・(涙)!!

「心のシショー!」

シショーーー!!とか雄叫び上げなら、
いつも以上にハイテンションな一条センパイ、

「しっしょう、しっしょう、しっしょう〜〜〜うっす!!」

手拍子で師匠と大連呼
激しいにもほどがある程のはしゃぎようで騒ぎよう、
ちょっと前の俺を見ているようで・・・・・・・恥ずかしい&嘆かわしい
しかし、
騒がれてる対象の当の本人は一切無視の方向か何かなのかな?
って言うか、イズ君このテンションにめっちゃ慣れてる(憧憬)!?
すげーーーーー!!

俺の尊敬のまなざしに気づかずに、
って言うかむしろ無視?な感じで一条先輩に

「コテツ、弟に会った?」
「会いましたぞっ寝込みを襲いにやってきましたぞ!!」
「お前が寝ぎたないからだろうがっ」
「いや〜〜はっはっはっはっは!!」

大きくのけぞって意味不明な馬鹿笑い、
呆れ顔って言うより疲れ顔な将馬・・・・・・
大変なんだね、
風紀委員って・・・・・(関係ない)
俺が将馬を哀れみの目で見ている間に話は分かる者だけで進められている
あれ、仲間はずれ?
ん、むしろいつまで寝てるのかな諫早様・・・・・・

「荷物を人の顔の上に散らばしたかと思うと、たった一言『母さんから』だけですのよ!?」
「あぁ・・・・・兄弟間でもそうなの?」
「あやつが単語を3個以上繋げたのなんて俺は生まれてこの方両手にも片手でも余りますのことよ!?」
「あぁ・・・・・うん、そうかもね」

え?って言うか・・・・ん?

「センパイ弟いたの??」
「いますぞっ!下に二人!!」
「二人も!?」
「えぇっ似ても似つかないぐらいかけ離れたのが二人もっ」

似ても似つかない・・・・・
いや、って言うか一条先輩みたいなのが3人もいたらそれはそれで相当ウザイけど・・・・

「広瀬君・・・・・取り敢えず心の中でも遠慮ってのを知ってほしいかな?」

テンションが一気にローになる
つーかさめざめと泣き始める
うざ

「ナナ・・・・・丸聞こだし」
「うそ!」
「「「嘘じゃないから」」」

ハモられた声に心に壁を作る精神修行をしよう!と固く誓った、
どうせ無駄だろう?とか言わない!!
俺だって傷つくんだからなっ

「そんなに似てないんですか?」
「似てないよー今日来たのは上の弟でシショーと同じ学校でね〜〜」

あっははは〜と一条先輩が空笑い
その後を引き継ぐイズ君

「無口で鉄面皮で何考えてるか分かんないような奴、そして言葉はほとんど単語で済ますね」
「・・・・へー」
「あ、でも近頃分かったことは結構な俗物人間だってコトだね」
「・・・・・・・・・へー・・・・・」

その辺は似てるって奴ね、
やっぱ血なのね、

「そうそうっあの無表情の下は結構なムッツリさん!」
「あの惨劇は記憶に新しい・・・・・」

いや〜〜ん、とか言いながらクネクネと恥らう姿
そして、ゾワゾワっとイズ君の腕に何かが這い上がったかのか
腕をこすりながら青い顔をした・・・・・
え?イズ君が怖がるほどなの・・・・・!?
え、何、そんなに恐怖!?

「でね〜〜下のは〜これまたガリ勉野郎でさ〜〜勉強だけが取り柄だっつー面白みも何も無い奴ね、」
「それにはまだ会った事ないな〜」
「そう?葉山の中等部にいるから見に行ったら宜しいかと思いますぞっシショー!!」
「今度、一条に連れてってもらおっと、」

うーーーわーー・・・・
イズ君、目がキラキラ輝いておりますよ〜〜〜
絶対に何か企んでるって言うかー
きっと好みのタイプだったらイタb・・・・じゃないか、可愛がるんだろうな〜・・・・
将馬が変に目逸らしてるし・・・・
って言うかこの場から去りたそうな顔してるっ

「ところでさ、話しは全然飛びますけどーイズ君と一条センパイって何なの?」

あんまり関わりなさそうって言うか、
きっとイズ君が一発で絞めそうなタイプなんだけど?
違うの?

「ホントに飛びますなー広瀬ちゃ〜〜ん」
「いや、って言うか別に一条センパイの家庭の事情なんか知ったって意味ないし?」

そんな別に知っても何の特にもならないし?

「同感だね、」
「ま〜ね〜」
「少しは気を使おうよ・・・・みんな・・・・・」
「「「無理」」」

泣き崩れる一条センパイを一切無視して、
今度はイズ君に聞いてみると、

「え?あ〜〜・・・・・何だろ・・・・??」

あらぬ方に視線をやりながら首を傾げるイズ君、
将馬も一緒になって首をかしげながら

「いつの間にかくっついてたな・・・・・そう言えば、」
「だよね?何だかいつの間にいたような感じだな・・・・・」
「いつの間にかって、一条センパイ存在薄かったのその頃?」
「俺はいつまでも光り輝いてますのことよ?」

えっへんと胸を張る
無駄にデカイから普通に邪魔
そんな一条先輩の言葉に
将馬が嫌そうな顔をして

「ドギツイ、ネオンな感じな」
「ラブホみたいなね、」
「うまいこと言うな久保田」
「ま〜ね」

あーーー邪魔って言うか、
目障りって言うか、
うん、その例え分かる気がする
凄いなーイズ君ってー
ドキドキするーvv

「イヤそこで何でドキドキさせる?」
「ナナだからじゃ〜ん、マジ馬鹿っぽくて可愛いよねーvv」
「いや、うん、久保田も少し言葉選べよ」
「じゃすとふぃっと」
「・・・・・・・」

ぐっと親指突き出すイズ君
呆れすぎてもう物言うことを諦めた将馬
そして存在を消し去った一条先輩

「だからさ・・・・・皆、俺と言う人間に少しは気を使おうよ、ね?」
「「有り得ないから」」

今度は二人が声をハモらせて一条センパイを撃沈させていた、
アレね、
毒舌マシーンが二台も揃ってたら太刀打ち出来ないモンね?
気の毒に・・・・・・
廊下にうつ伏せに転がり泣き崩れる一条センパイを哀れな目つきで見てあげる、
俺ってさっきから優しいな〜〜

「・・・・・優しさの意味が違うからね・・・・・広瀬ちゃん・・・・・・」





足元で涙に濡れた声が聞こえたけれど、
目の前の毒舌マシンには届いてないようだった・・・・・・・・(合掌)