■ 世の中上手く行くとは限らないと言いますが、少しくらいは思い通りでも良くないですか?












































【ミドガルズオルム】



初期メンバーと言ったら巷で知らぬ者はいないほどの有名人。
その頃はまだその名を名乗っていなかった。
ただただ、話しが合う者が一つの場所に集まってダベっているだけの5人だった。
それがとある事件をきっかけに6人になり、
荒れていた地域をまとめるのに、管波楓と言う男が立った。

それが始まり、


その憧れとも言える6人の一人が・・・・・






その、

一人が・・・・・






「・・・・・あのクソ馬鹿セクハラフェロモン強姦魔大王だって・・・・・・??」
「七緒、増えてる」
「マジで・・・・??」
「そんなに長くて良い辛くないか?」
「信じられん・・・・」
「まぁー全部当たってるけどねー」
「・・・・・・」
「って言うか、強姦魔って・・・・七緒食われちゃった?」
「ってさっきから将馬うっさいよ!!」

俺が一人でブツブツ(・・・・)と言ってるっていうのに、
隣でいらん突っ込みいれて!!
何だって言うの!?

「だって七緒、一人でブツブツ言ってるんだもん頭大丈夫かなー?って思って親切心からだけど?」
「明らかに違うでしょうが!!」
「まーそうだけどねー」
「って認めんの早っっ!!」

そこは一度で良いから『そうでもないよ?』とか言うべきなんじゃないの!?
違うわけ!?
そう思ってるのは俺だけなん!?

「じゃー嘘、ホントはそんなこと思ってもないよ?」
「じゃーって何さ!?そんな取って付けたようなフォローなんかいらないやい!!」
「我侭だなー」

どこが!?
アンタのが我侭でしょうが!!

「って言うか、そんな事よりもだ!!」
「ん?」
「榛原が初期メンバーってホントなの!?」
「ホントホント、俺は嘘なんてつかないよ?」
「将馬の言ってることは嘘だらけだろう!?」

何て怒りに任せて言ってしまったら、

「・・・・・・そんな失礼なこと言う口はコレ?コレなのか、ん、ん??」
「ひぎゃぎゃぎゃっひぎゃい!!」

ぎぎぎぎーーーーっと力任せにおもいっくそ引っ張ってくださってまーーっす!!
いやーー!!
やめてーーーーー!!
口裂け女になっちゃう!!

「七緒、いくらお前の見た目が女の子並みに可愛くったって、お前は男、分かる?したらば、口裂け男でし??」

突っ込みどころはそこですか!?
って言うか誰が女の子並みに可愛いだ、こんちくしょーーーーー!!

「女とか言うな!」
「言ってないよー」
「言ったじゃねーかよ、今!!」
「女の子並みとは言っても女とは言ってない」
「・・・・・・・・・」

こんの屁理屈!!

「何か言った?」
「・・・・・・・・言ってましぇん・・・・・・・・」

デコピンした・・・・
全然、見えなかったけど今、
デコピンしたよ・・・・・この人・・・・・・(涙)
しかも満面笑顔だし・・・・・!

「七緒はねー思ってることぜ〜〜んぶ、顔に出てるからね?」
「・・・・・・・」
「そこがまた可愛くて好きだけどね?」
「カワイクナンテ、アリマセン」
「いや、十分に可愛いから心配しなくて良いよ?ほら、良く言うだろう?馬鹿な子ほど可愛いって??」

いや、
誰がそんなこと言われて嬉しいとか思います?
俺ってば絶対に、
そんなこと言われて喜んでるヤツ見たら尊敬できる。
そして、絶対に勘違いだ!!
って思い直させてやる。

「・・・・もーやだ・・・・帰る・・・・・・」
「何でよ、俺ともうちょっと遊んでくれないわけ?」
「・・・・イヤです・・・・」
「そう言わずに、せっかく久し振りに会えたんだし?」
「い・や!!」

力一杯否定したって、
この自己中な将馬が聞き入れてくれる筈もなく・・・・・

「・・・・俺の言うこと聞けないって言うなら、ある事ない事ぜ〜〜〜んぶ50%増しで吹きまわるよ?」
「・・・・・・・・・・・・」




鬼だ!!!




絶対に将馬の血は緑色なんだ!!

「んなワケねーだろーが?」
「いや、絶対に緑色だ!って言うか人の思考に突っ込みいれないでくれますか!?」
「だったらポーカーフェイス作る練習でもするんだな」
「・・・・・・!!」

しれっといた顔で、
そんなこと言ってくれる・・・・・

「もーやだーーー帰る〜〜〜〜(涙)!!」
「まーまーゆっくりして行け、な?」

そう言えば将馬って前から俺の事からかって遊んで苛めるの好きだった!!
会えば必ず弄られてた!!
ホント
苦手ですこの人!!

「まーまー」
「・・・・・・・」
「じゃ〜〜そんな七緒に、と〜〜っても良い情報流してやっかい??」
「・・・・・・・」

何?
良い情報??
うさんくせーーーー
って言うか騙されないぞ!!
そう言って良い事あったためしなんて殆んどないもんよ!!

「そんな疑り深い目で見られると、さすがの俺も傷付くぞ??」
「はい、嘘!!」
「・・・・・良い度胸だな・・・・・・」
「ぎゃーーーーー!!」

拳がデコにめり込んだ!!

「いじゃい・・・・・・・(泣)」
「素直に年長者の声は聞いとこうな?」
「・・・・・へいほー・・・・・」
「返事は、はい、OK?」
「はい」

怖いよー
怖いよお父さ〜〜ん!!
助けてお父さ〜〜〜ん!!

「で、聞く?聞かない?」
「聞かせていただきます・・・・・・」

赤くなってるであろうデコを擦りながら将馬を見上げる。
今気付いたけど、
さっきから俺ってば床に座り込んでて将馬は椅子に座ってて・・・・
見下されてる感じしない?
いや、かなりするよ!!

「ムカつくーって言うかむかちゅくー」
「・・・・・・・」
「スイマセンスイマセンスイマセンスイマセンスイマセンスイマセンスイマセン!!」

ボキボキって指を鳴らし始めたので、
プライドかなぐり捨てて土下座な俺・・・・・

なっさけな!!
情けないぞ俺!!

「で、良い事って何ですか?」
「実はな、七緒のだ〜〜い好きなアイツが今日【アルゴ】に来るんだってさ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「今回は嘘付いてないよ、さっきメールあったし」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

あの人が?
【アルゴ】に?

「マジで!?」
「マジ、大マジ」
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっ!!!!!」

ガバっと立ち上がって!!!!





「よっしゃーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」




天に突き刺すが如く拳を振り上げて大声で叫べば、

無慈悲な氷の男は



容赦なく

俺の背中に蹴りを食らわして、

重なった机に吹っ飛ばした





怪我でもしたら、どーしてくれんのさ!?