■ 俺ってば実はヤラれキャラだったのね?って・・・・痛感しました。

























振り返りたくなかった、

振り返りたくない、

でも、

振り返らないと、

もっと、

痛いことになります


でもっ


振り返りたくないんです!!


こっから



逃げたい!!


逃がしてくださいっ!!!!





























「私を無視するとは、良い度胸だな・・・・・・七緒?」
「・・・・・・・・・・・」

低く、
落ち着いた声が背後で聞こえる。
つい最近まで聞いていた声で、
馴染みのある声・・・・
でも、
こんな所で聞くとは、
聞けるとは・・・・・・・・

思ってもみませんでした!!!
てっか!!
って言うか!!

「何で・・・・・・いるんですか・・・・・」

ゆっくりと・・・・・・ことさら、ゆ〜〜〜〜〜っくりと振り返る。
背後に立っていたのは、
お堅い感じの銀フレームが涼しげ美人の・・・・・・・・お知り合い。
とってもとっても、と〜〜〜っても、お知り合い。
名を、
春日井 将馬 -かすがい しょうま-

「何で・・・・・・!!」
「私がここにいて、何か問題でも?」
「っ・・・・・・ナイです・・・・・」
「だよな?私は昔っからココだしな?」
「そうでしたか・・・・・」

にっこりと笑ってらっしゃるよーーーー!!
怖いよーーーー!!
この人、笑ってる時が一番怖いんだよーーーーー!!
って言うか、自分のこと【わたし】って言ってるよーーーー!!
キモイー
キモイよーーーーー

「で、久し振りに会った私への挨拶はなしなのかな??」
「ご無沙汰しております」
「ホントにな〜〜〜相変わらず、喧嘩っぱやくて何よりだよ・・・・七緒?」
「えぇ・・・・・はい」

腕を組んで、俺を見下ろす黒い笑み。

怖いよーーー!
ママ怖いよーーー!!
でも俺ママいないよーーー・・・・・え、あれ?もしかして俺ってば悲しい子供系?

「そして、相変わらずの脳内妄想だな?」
「面目ねー」

この、春日井将馬・・・・
何と実は俺の悪さしてる時のお仲間さんなのです。
え?見えない?
ですよねーーー??
きっちり締められたネクタイとか、崩さずに着た制服とか見ると全然まったくもって、巷じゃ有名な鬼には見えませんよね?
でも、この人・・・・ちょー喧嘩じゃ容赦ないんですよ?
怖いですよ?
俺ってばできるなら敵に回したくない人ナンバーワンですもんよー
何、この優等生ぜんとした成り立ち。
いや、悪いことしてた時も崩れてるような格好はしてなかったけどさー

「将馬・・・・・委員長とかやってるでしょ?」
「せ・ん・ぱ・い、ね?もしくは寮長と呼ぶように、はい、」
「・・・・・・・・寮長は、長と名の付く役職とかしてますよね?」
「風紀委員の委員長と東寮の寮長を兼任してるが?」
「ふっ・・・・・・・・!?」

なんつった?
今、この人なんて言いました!?
え?誰が?誰が何だって?
何してるって!?
風紀委員長?
風紀??

「アンタが風紀だーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?」←しり上がり
「うるさい」

ごっ

「ぐふっ」

揃えられた指先が喉元に突き刺された。

「広瀬七緒君、ちょ〜〜〜っと私と一緒に来てもらおうか?」
「げふっ」

有無を言わさず制服の襟首を猫にするように掴んで、引き摺られる俺・・・・・

待って!
絞まってる!!
絞まってますよーーーーーー!!

息を吸えない苦しさと、助けるために手をジタバタして助けを求めているのにーー!
タケったら手を振ってるとか思ってやがるのか、ニッコニコと笑いながら大振りに手を振って俺を見送ってくれました。

こっんの役立たず!!!!








で、そんなココに着てから何度目か分からない三途の川を垣間見ようとした次の瞬間、ポイッと空き教室に放られた。
放られて、床に寝そべったままピクピク痙攣する俺。
そんな俺を足で突く春日井将馬、もとい寮長・・・・・

アンタやっぱり鬼だよ!!

「あれ、死んだ?」
「死んでねーーーよ!!」
「あっそ」
「あっそって・・・・・・・将馬・・・・相変わらず俺に厳しい・・・・・!!」
「馬鹿なほど可愛いって言うじゃない?」

ぜってー嘘だ!!
俺イジメてストレス解消してるんだ!!

「そうだって言ったら、どーする?」
「泣く」
「じゃー泣け」
「・・・・・ぅう゛・・・・・・!!」

鬼だーーー
苛めっ子だー!!

「で、そう言う七緒こそこんな所で何してるの?」
「・・・・・・」
「蹴りと拳骨、どっちがお好み?俺的には足」
「新入生でーすっっっ!!」

手と足が届かない所までズリ下がって慌てて答えると、また笑う。
近くにあった椅子を引き寄せて座り、足と手を組む。

様になるんだよねーこの人ってこう言う格好・・・・・・・・
しかも、人がいなくなった瞬間には俺になってるしー

「入学式いなかったよね?」
「入院してました」
「・・・・・・・・ぁ、あ〜〜〜そっかアレか〜」
「はい」

何か思い出したのか、うんうん頷きながらニコニコ笑ってる。

「そうだよね〜あの時以来の騒動だもんな・・・・・」
「へい・・・・・取り敢えず、3ヶ月ほど入院してました」
「だろうね〜で、その髪どうしたの?」
「真面目になろうと思いまして、取り敢えず形から入ってみました」
「形ばかりだね?」

グサッと刺さる将馬の言葉。

イテー
イテーっすよ!!

「って言うか・・・・・そう言えば、真面目になるとか今、言わなかった?」
「言いました」
「誰が?」
「俺が」
「誰が真面目になるって言うの?」
「俺が真面目になります、と言っています」
「・・・・・・・・・」

そこで、今まで浮かんでいた笑みが凍り付いて無表情になる将馬。
で、無言。
仕舞いには首まで傾げやがった!!

「ゴメン、もう一回言ってくれる?」
「何度でも言いますが!俺がこれを機に真面目になろうと言ってるのです!!」
「はい、無理!」
「無理とか言うなーーーー!!」
「無理だって」
「無理じゃねーよ!」
「えーーーだってお前どれだけ悪いことして来たの?覚えてる?」
「・・・・・・・忘れていません!だからするの!!」
「っへーーーー」
「馬鹿にしてんでしょ!?」
「してはいない、けど・・・・・・呆れてる」
「できるよ!」

何だよ皆して、はなっから俺の言うことにそうやってさー!!
俺だってやる時はやるんだよ!!
そりゃー短気だからキレる時だってあるだろ!?
人間だもん!
若いんだもん!!

「で、こんな山奥に来たんだ?」
「そう!ここだったら誰もいないと思ったんだ・・・・・けど・・・・・
「期待外れだったな〜お前を知ってる奴あと数人はいるぞ?」
「・・・・・・え!?」

え!?
数人!?

「榛原の他にも!?」
「杏滋に会ったんだ?」
「会った!って言うか何でアイツが俺を知ってるのか謎だけど・・・・・」
「アレ・・・・・・お前、会ったことなかったか?」

きょとんとした表情で将馬が聞き返す。

そんな顔されても知りません!!
覚えもありません!!
あんなセクハラ強姦魔のフェロモン大王なんか!←増えてる

「おっかしいな〜・・・・・・アルゴで数回は会ってるとは思うけど・・・・・・」
「え?」

アルゴ?
何でアイツがアルゴに?

「どう言う事?」
「どうって・・・・・・・だってアイツ・・・・・・・」





ここで衝撃的事実発覚!!




「だってアイツ・・・・・【ミドガルズオルム】の初期メンバーだよ?」




将馬の言葉に完全フリーズ




強制終了の後、
5分後に再起動してください。




ピーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー