■ ライオンと子猫と俺の他愛もないと思う会話の果てに・・・・





































取りあえず、
先輩の身支度も整ったことですし?
食堂に戻ろうかと思ったところで、なにやら不可解な視線を感じる。
恐る恐ると右に顔を向ければ、1メートルも離れていない場所で誰かがニヤニヤと笑みを浮かべながら不良座りをしていた。

うん、アンタけっこう堂に入っててイイね!!
じゃなくて!!
いつからそこにいやがった!?

「(ニヤニヤ)」
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・あ、虎汰つ」
「やっほー!おーちゃん」

そう、昨日俺を押し倒しくさった大男!
諫早様の不機嫌の元凶!
嫌われてしまった原因!!

一条虎汰!!

相変わらず煌びやかしい顔しやがって!!
無駄に色気振りまくんじゃねーや!!

てか、ウイ先輩・・・・こたつって・・・・言いませんでしたか??

「や〜〜ん俺、君って攻める方かと思ったんだけど子猫ちゃんにも押し倒されるって事は根っからの受けなんか!?」

ニヤニヤ笑いはそのままに、何だか意味不明なことを言ってやがる
攻める方?
受ける方?
は?
俺はいつでも責め将棋だぞ(違)!?

「・・・・・・・は?」
「そう言ってくだされば、気兼ねなく襲わせていただいたのに!」
「はっ!?」
「虎汰つーそう言うから諫ちゃんに一ヶ月の禁欲生活強いられるんだよ?」
「えーーでも、その方が盛り上がり尚且つ気持ちよくない!?」
「俺には理解できなーーい」

ウイ先輩に同じく!!
何じゃコイツ!
誰でも良いのか!?
エライ節操ねーー男だな!!

「でもー言うだけで実行しない所が俺らしくない!?」
「そうかな?」
「そうなの!」

そうじゃないですから!

「もう俺って一途ですから!!愛しちゃってますんで!」

どこがじゃ!!

「って言うわけで、同室の広瀬七緒君。今日から明日まで諫早を貰いに行くから、一人寂しい夜を過ごしてやってね?」
「・・・・・・・」
「何、今日解禁なの?」
「えぇっ!!解禁日ですからvv張り切りますよー泣いても離しませんよーvv」
「・・・・・程ほどにね?」
「・・・・・・・」

ってか、寧ろ触らないで欲しいです。
お付き合いしているご様子ので、口に出して言いませんが!!
お母さん、許しませんよ!!

「で、広瀬七緒君は何やってるのかな、おーちゃんになんか押し倒されて?」
「俺なんかって言うなー」
「えーーでも、おーちゃんに押し倒されるだなんて、ちょっと信じられませんのことよ?」
「・・・・・・・・・・」

痛いトコ突かれてます!
てか、寧ろ俺が聞きたいのでありますけどね!?
の前に、アンタどっから見てたんだよ!!

現在は、ウイ先輩は膝の上に乗っています。

「って言うかねーデバガメされたの」
「マジで?」
「うん、ね?」
「・・・・そーですね」
「で、今の状況は何?」
「んーーーー七緒ちゃんに貞操を守りなさい!って怒られてたんだ〜」
「おやおや、珍しい事を言いなさる」

珍しい!?
全然、珍しくとも何ともないんじゃボケ!!
当たり前じゃーーー!!

ここでの常識、一般常識って何?
基準が違うのか?

「で、おーちゃんはどうするのさ?」
「はい、反省して守ることにしました」
「お〜〜〜!!マジで!?」
「マジです、なので、もう不特定多数は止める事にしたのです」

ウイ先輩がふにゃりと笑う
それまでのテンポの良い会話が途切れた

「・・・・・・そっか・・・・・」
「うん!」

そこで、今までのふざけた雰囲気が一瞬だけ消えて、安心したような笑みが一条先輩の顔に浮かんだ
でもそれはすぐに消えて、ニッカリと笑うとぐしゃぐしゃとウイ先輩の髪を掻き混ぜた

「そっかそっかーー!!」
「わ、虎汰つ!止めて!!」
「良いではないか〜!!」

何だよ、
この人でも良くない事だって思ってたんじゃん
てか、人の膝の上で暴れんで下さい。
痛いです。
アンタら人の迷惑とか考えないんですか?
そうですか、
だったら転がり落としますよ!

でも、俺の決意が一瞬だけ後れて機会を逃すと一条先輩が立ち上がった。

「んじゃ〜ま、飯でも食いにでも行きませんか?」
「行くー!七緒ちゃんは、行く?」
「・・・・行きますよ」

トレイも片付けなきゃなんないし?
もし、諫早様がまだいらっしゃるなら平謝りして許しをこいてお友達復活を願いたいですしね!!
もし駄目なら、この大男に一泡吹かせて気を紛らわせれば良いしね!

お前のせいじゃけーーの!
俺の気を紛らわせてくだされ・・・・・・・!!






そんなこんなで、3人で食堂に向かう。

右には俺にちょっかいをかける一条先輩・・・・・ウザイ・・・・
左には俺の腕にぶら下がるウイ先輩・・・・・・・・重い・・・・・・

って言うか・・・・
って言うかですね!?
何だか、ものごっつーーーーー視線を感じるんですけど!!
何、何なの!?
俺ってば何か視線を浴びるようなことしてますかね!?
あ!それとも社会の窓が開いちゃってるとか(恥)!?
わお!!
・・・・って・・・・開いてねーな・・・・・ほっ・・・・・
でも・・・・・何なんだ?
でもさ、
交友的な視線ではないことは確かですけどねー
そもそも視線って言うよりガンつけられてるって言った方が正しいかも!
殺気すら感じる・・・・

いやーーーー(涙)!!
友達100人捕獲計画が台無しじゃーーーーーーーーーーーーー!!

「てか、さっきから何を面白く百面相してるのかな広瀬七緒君?」
「ふごっ!?」

ぐきっと音がしそうな勢いで一条先輩の方へと顔を向けられる
両手で両頬を挟む感じで、
ひょっとこみたいな俺の顔!

うわ!ハズイーーーーー!!

「はしゃししぇふしゃしゃい!!」
「何言ってるのか分かんないぞー」

離せって言ってんだよ(怒)!!

むぎゅーーーー!っと挟む手に力が加わる。
アンパン●ンもびっくりな俺の顔!

てか、痛いですから!!
やーーめーーーてーーーー!!

「ぶはっ!ちょーーーーおもしれーーーーー!!」
「えー何々??見せてーー!!」

目の前の男が、人の顔で勝手に笑う。
ウイ先輩が覗き込もうとするが小っさくて見えない。

見るなーー!!
ってか笑うなーーーー(怒)!

「ひゃーーーーへーひぇーーーーーー!!」
「何言ってんか分かんねーーーー!!」
「虎汰つーーー!見ーえーないっ!!」





ぎゃーーーぎゃーーーと食堂の入り口で騒いでいれば、





俺にとっての鬼門!加害者!!





が、ご登場あそばされた!!





会いたくねーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!


てか、離せってんだよっ




バカ野郎(怒)!!