■ テニスの王子様  忍足×慈郎



【満面の笑み】












春がきて、
桜がさいて
何もかもあたらしくなって
あったかくなって
ねむくなる



夏がきて、
半そでになって
あつくなって
でもこかげの下はすずしくて
ねむくなる



秋がきて、
葉っぱか赤くなったり黄いろくなったり
色々おいしいものがあって食べすぎて
たくさんの落ち葉、
ふかふかで横になればなむくなる



冬がきて、
雪がふったら楽しくて
はなの頭が赤くなるほどさむくて
でもくっついてるあったかくて
やっぱりねむくなる


春夏秋冬
そのときどきで色んな理由でねむくなる
季節なんて関係なくねむくなるんだけどね
まー
ものごと理由つけとけばいいわけも簡単でしょ?
そう思うのは俺だけ?



「やね、」
「えーーーーーーーー」
「たかだかそんな理由で一日寝くさりやがって・・・・ホンマ、」

ゆうやけこやけ、
あら不思議
起こされてあたりを、見渡してみれば
校舎がオレンジ色にそまっている

「どないしたろか、こん寝太郎っ・・・・・・」

はぁぁぁぁっと大きなため息をついて
がくりと肩を落とすのは、
俺のゆうちゃん
知ってたー?
このキレイな顔も
キレイな声も
キレイな指も
ぜんぶぜんぶ俺のなんだぜー!

「って聞いとんのかコラっ」
「っき、聞いてる!」

ゴスッと拳骨が落ちてきて
微妙に痛かった頭のてっぺんを両手で押さえる

「う゛ーーーー・・・・・・あれ?」
「・・・・何や、」

涙目でちょいお怒り気味のゆうちゃんに視線を向けて
いつもと違うことに気づいた、

「何でジャージ?」
「・・・・・・・」
「部活もーないはずじゃん、」

つーかむしろだいぶ前にないはずじゃん?
三月だぜ、三月?
あとちょいで中学そつぎょーだぜ?
またあとちょいで俺もねんがんの、コーコーセーだぜ?

「なつかC−」
「・・・・懐かCーやあらへんわっ」
「いった!」

またも一発ゲンコツが落ちてきた
今度はかなり痛いっ
痛いよゆうちゃん!

「なっ何!?」
「もーーーほんま何を今まで聞いとったんや!」
「えぇぇっ!?」

えぇぇ何で急に怒ってんの!?
どうしたんのゆうちゃん!!

「今日は高校のテニス部に顔出しやったやんか!」
「・・・・・・・はへ?」
「っ〜〜〜〜ジロー!!!」
「っぎゃ!!?」

どっかーん!!
ってカミナリ落ちたよっ!?
いつにないゆうちゃんのキレ具合すっげー
久しぶりのゆうちゃんの怒鳴り声だー
期末試験で数学15点いらいだー・・・・・・・あ、
今のオフレコねオフレコっっ

「・・・・・・・、」
「ありりり・・・・・もしかしなくても、ヤバイ?」
「もしかしなくても心配しいな?かなりヤバイで、」
「・・・・・・」
「跡部のキレ具合ったらなかったで?」
「っっ」

マジで!?大マジで!?
跡部キレてたの!?

「あっちゃーーーー・・・・・・・!」
「もー遅いわ、全部終わっての時間や」
「・・・・・あっちゃー」

そう言えばこの前そんなこと言っていたような言ってなかったような?
いやいや、ゆうちゃんがこう言うくらいだから言わなかったワケないよねー
ないはずだよねー

「・・・・うわっどーしよう!」
「諦め、グランド100週やったら軽いモンやで」
「・・・・ひゃくしゅう・・・・」
「下手したら学校外周・・・・てのもありそうやな、」
「っ!?」

学校外周!?
信じらんないっ信じられないよ!?
この学校さすが金持ちだけあってグランドだってかなりの広さなのに、
学校の周りって言ったら・・・・・

「一日じゃ終わらない・・・・・!?」
「まー自業自得やで」
「浮気モノ!!」
「っは!?な、なに!?」

思わずそう言ったら、
ゆうちゃんが目をむいた、
・・・・・あり?

「あ、あれ・・・・浮気モノ、じゃない?」
「・・・・・心外やで、」
「あり?」

マジ傷つくわーとへたりと眉が下がる
ありりりり、

「ご、ごめんゆうちゃんったぶんきっと言葉まちがえた!」
「大間違いや、心臓に悪いで」
「えっと、えっと・・・・こういう時って・・・!??!」

浮気モノじゃなくって、
何て言うんだっけ!?
うーーーーっと唸ればまたもがくりと肩を落としたゆうちゃんが、

「ソレを言うなら『薄情者』・・・・やろ?」
「おーそれそれ!!はくじょうもの!!」
「漢字で言い、な?」
「・・・・・言ってるモン、」
「ニュアンスがおかしいから、」

何でいっつもそう言うことに敏感かなーーもーーー!
ニュアンスで分かるな!!
そこは流しておくのが愛ってモンでしょ!?

「うーーーーでもっ外周100週はムリーーー」
「しゃーないやろ、」
「しゃーなくなーい!」
「真似すんなや、」
「したらあらへんもん!」

そー言い返せば、
ひたりとゆうちゃんの目が細まるっ
美人ってそう言う顔の方が怖いって凄いねっ(汗)

「・・・・・・イントネーション違いで30点」
「50点満点!?」
「アホ、100点満点やわ」

きっつ!!
さいてんチョー厳しい!!

「まーー、そうやな」
「う?」

いやだーまじでいやだー
って頭かかえていたら、
目の前のゆうちゃんがふっと笑った

「お?」

何、どーしたの?
そう言おうとしたその時、

「ジロちゃんがちゃんと走り終えるまで、」
「・・・・・・、」
「何時間でも待ってるから、頑張りい?」
「・・・・・っ、」

キレイに
すっごくキレイなゆうちゃんの満面の笑み
直視しちゃった俺はと言うと、

「が・・・・・頑張る、」
「おぅ頑張りい、」




またそんな言葉と共に、
くしゃりと髪を撫でられた

上手く乗せられたと気付くのは、
外周を半分ほど走った辺りだってのも・・・・・


俺の名誉の為に黙っておいて!



+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

やっぱり大好き、忍ジロ!!
書くのも好き、
読むのも好きな版権カプですっ
いらん、備考ですが
ウチのジロちゃんは帰国子女設定です(ぇー)
ちなみに、
裏設定ではですねー・・・・・
ジロちゃんと跡部と宍戸さんが幼馴染で、
忍足さんはねー青学の乾と手塚と不二とタカさんが幼馴染と言う・・・・
脅威の自己ゴーイングな設定があります
一人で楽しんでますが、何か(痛っ)?


でも結構な感じでマイナーっぽかったから?読み専になりたくても、
探すのに一苦労でしたー
楽しかった・・・・!!

えーーーっと、それと一つお願いが、
作中の忍足さんの関西弁・・・・砂子のなけなしの何とやらから出たものなので、
そちら方面の方から見たらエセ通り越して目も当てられないと思いますっ
こんなもんだろ、
でもイイので見流してくださいっ
すいませんでしたーーーー!!