■ 家庭教師ヒットマンREBORN! 雲雀×綱吉



【 微笑 】









笑うと言うことがこれほど似合わないと思われてる人こそが




笑うと言うことがとても似合って

とてもキレイに

優しく


笑えるのだと思う











目の前の人は、
俺と目が合うたびに
それはそれは綺麗に笑みをその綺麗な顔に模る

ふんわりと
優しく
甘く笑みを乗せて俺を見詰め返す


「何?」
「あ・・・・いいえ、」


余りにも見詰めすぎて
首を傾げながら問いかけられて
用があったわけでもないから首を振って視線を逸らす

頭の上に落ちてくるのは
呆れとは違う
優しいため息

『変な子だね』

とでも言うかのように、
髪を撫でてくれる
くせっ毛のあちこち跳ねてる髪を遊ぶかのように指を絡めながら

ちらりと高い位置にある顔を下から見れば
先ほどまであった笑みは消えていて、
真っ直ぐ前を見る強い視線

そう、
普段の彼は無表情に近い顔をしていて
笑うと言う時は
どちらかと言うと嘲笑に近い
不敵な笑み
それらが向けられたなら
彼に暴力と言う名の制裁を加えられる直前
彼曰く

『噛み殺される』

そんな時だけだろう
だから周りは彼の笑みは見たくもないだろう
決して目の前でも
遠く離れても

周りは彼が笑うことが怖いし
優しくなんて言葉も似合わないと思っている
笑うと言うことも
誰かと共有するような笑いも有りえないと
何かを想って笑うと言うことも怖いと

見ただけと言うよりも
見せ付けられても
驚愕し、
天変地異の前触れだと思ってしまうだろう

そう
彼は何事にも脅威の対象なのだ
存在自体が、

けれど、
俺はそうは思わない
俺から見たこの人こそが
本当の優しさを持っていて
綺麗に
本当に綺麗に笑えるのだと思うから


「沢田、」
「え、あっはい!」
「僕の顔をそんなに見詰めて、何かついてるの?」
「えっ・・・・・あーいいえ、」


前を向いたまま、
その強い視線を少しだけ和らげて問いかけてくる
笑みはないけれど
強さと冷たさが消えて
優しさと柔らかさを乗せて
ちろりと、
視線が俺を見た


「ずっと、見てるね」
「・・・・き、気づいてました?」
「もちろん、君のことだもの」
「・・・・・」


目を細めて
ゆっくりと顔ごと視線を向けられる
だんだんとその顔に
優しさと言う名の微笑が浮かぶ

綺麗で
眩しくて
泣きたくなるような
優しさが俺を包む


「君の事だったら何だって分かるよ」
「雲雀さん・・・・」


また優しく髪を撫でられる
ゆっくりと
慈しむように


「雲雀さんって・・・・」
「ん、」
「凄く、きれいに・・・・笑いますよね、」


こんなに優しく
こんなに綺麗に
彼は笑うのに
どうしてみんな恐れるのだろうか


「・・・・・そう?」
「はい、凄く・・・・きれい」


ほやっとその微笑を見詰め返して
うっとりしてしまう
そんな俺の視線に彼はよりいっそう
笑みを深めた
撫でる手つきもより
いっそう優しく
とても嬉しそうに


「それはね、」
「・・・・・・」


微笑を深めて


「君だけにだから、」


俺を見つめて


「君がそこにいるから」


俺だけを見つめて


「君が笑ってくれるから僕は笑えるんだ」


優しく
愛しく
甘く


「沢田にだけだよ、」


好きだよ、と
言葉にしなくても
何気ない
仕草と
何気ない言葉に


「沢田だけが知ってればいい、」


総ての
優しい感情と
甘い感情と
愛しい感情をのせて


それはそれは優しく
それはそれは綺麗に

微笑を浮かべた




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砂を吐くようなものを書きたかったのです、
だからと言って
砂子を吐き出さないでくだs =◯)`ν゚)・;'.、

無理ですよね、
知ってます・・・・言ってみたかっただけでっす!

ヒバツナは
これでもかと言うほど甘くてナンボのもんや!!
と思っている砂子です
うちのサイト、
思い起こせばこんなにげろ甘いカプがいないことに気づいた
あ、一組だけいるか?
だからの反動なのかもしれないです